2度目の忘れられない恋
祥吾side
「…すいません、咲田実桜を迎えにきたんですけど、どこいますか??」
「あら祥吾くん!みおちゃんね、○○○号室よ〜」
「ありがとうございます」
すっかり顔見知りになった受付のお姉さんに教えられた病室を目指す
…なんで昨日みおの言葉無視してでも迎えに行けば良かった。
…と言うか、みおはここまでどうやってきたんだ??
1人で電車で来たとか?
そんな疑問を抱きながら病室についた
「みお〜?入るぞ」
ゆっくりとドアを開けると、
嫌いな点滴を腕につなげてぐっすり眠っている
「なんで、頼ってくれないんだろうな」
いつもそうだ。幼い頃から従兄弟の家で育てられたせいか、人に甘えることを知らない
ずっと昔から一緒にいる俺にでさえ。
でも、それを教えられたのが秀さんだったんだ。俺の入る隙もないくらいに、本当お似合いの2人で。
秀さんが亡くなった時も一番近くにいたのは俺だ
これからもそうであってほしい。ずっと、隣で笑っていてほしい
そう思っていたのに…
「…三影さんって、誰だよ。」
ベットの隣にあったみおの携帯が光って、
「体調どう?ごめんね、送ってあげられなくて。
心配だから家に着いたら連絡してね」
と言うメッセージと、「三影さん」という送り主の名前が表示された
…今日、この人に連れてきてもらった?
交友関係の少ないみおだから、仲のいい人はほとんど知っているはずなのに…
“三影さん”
さっきの疑問と、小さな不安を抱えながら1日を終えた
祥吾side終