君の笑顔は、俺が絶対守るから。

「それは素晴らしい考えだな。だが撮影は放送部が担当しているから心配いらない」

「でも! うちのクラスだけの撮影班も必要だと思うんです!」

「うちのクラスっていうか、小鳥専属撮影班だけどねー」


ミーナが横で茶々を入れるのでそっちを睨むと、その隙に担任が私のスマホを奪ってしまった。


「あ! 返してください!」

「体育祭が終わったら返してやる」

「そんな! それじゃあ小鳥の撮影は誰がするんですか!」

「誰もしなくてよろしい」

「先生はわかってない! 何もわかってない! 小鳥を撮影するのは私の使命なんです~っ」


追いすがる私を無視し、無情にも担任はスマホを没収し去っていった。

ミーナに「あきらめなって」と肩を叩かれ、私ががくりとうなだれた。


「私の最大の楽しみが……」

「アズにゃんは小鳥以外に趣味を見つけるべきだね。それか彼氏」

「もう、またそれ? 彼氏なんていらないよ、私」
< 201 / 317 >

この作品をシェア

pagetop