君の笑顔は、俺が絶対守るから。

小鳥の幸せは祝いたいから、小鳥の前では泣かないけど、ひとりできっと泣く。

想像してすでに泣きそうになる私の頭を、ミーナがぽんぽんと撫でてくる。


「やっぱりアズにゃんは彼氏を作るべきだよ。そうじゃないと、小鳥も安心して幸せになれないもん」

「それって、私が小鳥の幸せの邪魔になるってこと……?」

「邪魔だなんて、あの小鳥が思うわけないじゃん。アズにゃんが小鳥を大好きなように、小鳥もアズにゃんが大好きだからさ。きっと心配するって意味」


小鳥が私を心配する?

そんな必要は全然ないと思うのに。


「私は……大丈夫だよ」

「アズにゃんの“大丈夫”ほど信用できないものはないわぁ」


ぐしゃぐしゃと髪をかきまぜられ、鼻をスンとすする。

顔を上げた先では、なんとか玉をひとつ籠に入れることに成功した小鳥が、満面の笑みでこっちに向かって手を振っていた。


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