君の笑顔は、俺が絶対守るから。
いきなりこんなこと聞かれても、きっとピンとこないよね。
申し訳なく思っていると、悩むそぶりを見せてから高橋くんが答えてくれた。
「そうだなぁ。俺なら、適度な距離を保つ、かな」
「適度な距離……」
「自分が苦手なら、相手も自分を苦手かもしれないから。お互いが嫌な気分にならないようにできればいいかなって」
自分が苦手なら、相手も自分を苦手かもしれない。
確かにその通りだ。
だったらお互いが心地よくいられる距離を探って、保てばいい。
なるほどなあと思いながら、だから私は高橋くんは恐くないのかもしれないと気づいた。
痴漢から助けてくれたことだけじゃなく、こうして言葉を交わすようになっても、彼は馴れ馴れしくするんじゃなく、適度な距離を保ってくれるから。
「ちなみに一ノ瀬は?」