幼なじみの甘い甘い焦らし方

「うん?」

榛名が隣いて、話しかけてくれる。
そんな状況に心底浮かれていた私は、満面の笑みで彼の言葉を待つ。

「今日の昼、氷室に呼び出されてたけどなんかあったのか?」
「え?」

質問の内容に、一気に笑顔が消えた。
昼の呼び出し。氷の氷室先生。
嫌なワードが私の記憶につながっていく。

「いや?えっと...、別に大した用事じゃないよ!」

咄嗟に上手な嘘をつけるほど頭のよくない私は、引きつった笑みで返す。
しかし、榛名は不審そうな顔をするだけ。

「そうか?氷室に呼び出されるなんてよっぽどじゃないか?憂の担任でもないのに...」
「そ、ソウカナァ...?」

冷や汗をかきながら、キョロキョロと視線を泳がす私。
ぽりぽりと頭をかいて明らかに挙動不審になっていく。

「憂?やっぱりなんかあったのか?」

そんな分かりやすい反応をしてしまうものだから、榛名は心配そうに私を見た。

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