月夜の砂漠に一つ星煌めく
「おにいと気軽に会ってはいけないと、女中に言われたのです。」

それを言われて、俺も一緒に俯く。

「もう、子供ではないと……言われて……」

「ああ。おにいも、同じ事を言われたよ。」

お互い下を向きながら、どうする事もできないこの状態に、ただ身を置くしかなかった。


「なぜ兄妹なのに、会ってはいけないのですか?」

「会ってはいけない、と言う訳ではない。何かあれば、いつでも会う事はできる。」

「何かなければ、会う事は許されないのですか?」

目に涙が浮かぶ。

同じ気持ちだったんだ。

俺も、ネシャートも……


「私達はもう、無邪気な子供じゃない。」

「おにい……」

「お互い王家の為に、私は王子として、ネシャートは王女として、やらなければならない事があるんだ。」

「じゃあ……王家に生まれて来なければ、私はおにいと、ずっと一緒にいられたの?」

大粒の涙を流すネシャート。
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