月夜の砂漠に一つ星煌めく
星の間についた俺は、ただ一人、絨毯に横になって、星空を見ていた。

今日は、三日月だ。

その弓のような月の中に、一際輝く星が、たった一つだけ輝いていた。


満天の星の中でも、どれも敵いやしない。

全てがくすんでしまうような、美しい星。


「ネシャート……」

最後に聞いた、あの絞り出すような声で、俺を呼んだネシャートの声が、耳にこびりついている。

父上は、この満天の星を全て手に入れるような、偉大な男になれと言ったけれど。

俺は、他の星はいらない。

あの、美しい星。

ただ一つだけが、欲しい。


「あら。珍しく寝ているの?」

突然聞こえた声に、目を開けた。

「アリア!」

驚いて、飛び起きた。

「どうしたんだよ!今日は仕事で、ここには来れないって!」

だから一人で、この星の間にやってきたのに。

「急に、ジャラールに会いたくなったの。」

ふふふっと、可愛らしく笑うアリア。
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