月夜の砂漠に一つ星煌めく
でもその分、自分の進む道が、見えてきた。


「アリア!」

「きゃああああ!」

急に抱きついたせいで、アリアを驚かせてしまった。

「なあに?突然……」

「ごめん、ごめん!でも、ありがとう!」

アリアは、何が何だかさっぱり分からず、キョトンとしている。

「アリアのおかげで、気持ちがさっぱりした!」

「そ、そうなの?それは、よかったわ……」

「よし!踊ろう!」

俺はアリアを連れて、火の側で踊り始めた。

すると回りにいた人達も、火の回りに集まってきて、踊り出す。

自然に皆で、大声をあげながら笑っていた。


この日は、本当に心の底から、楽しいと思えた。

成人の儀まで、あともう少し。

俺の気持ちは、ここに来て、グッと固まったんだ。
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