月夜の砂漠に一つ星煌めく
仕方ない?

侍従が主人に教えてほしいと言われ、仕方がない?

何様なんだ!

こいつは!!


「それでは、ジャラール様。手綱を両手にお持ち下さい。」

「お、おう。」

「左手の方を輪にし、その輪の中に、右手の手綱をいれます。」

「こうか。」

俺は、ハーキムに教わった通り、手綱を動かした。

「ああ、そうです。そして輪の中を通した手綱を、今度はこうして……」

ハーキムは、私が追い付くまで、何度も何度も、見せてくれた。

おかげで手綱の結び方は、一日でマスターした。


「これで、駱駝は確保できますね。」

ハーキムの、ほっとした表情が、何とも嬉しかった。

「続いて、火を起こします。」

「まだあるのか!」

「そうですよ。明るいうちに薪を取り、火を付けないと、夜中野獣に襲われて、命を落としかねません。」

「ええっ!?」


そんな危険な森なのか。

初めて知った。
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