月夜の砂漠に一つ星煌めく
胸を張って、ふんぞり返る俺に、ハーキムは何でもない顔。

「早く、集めて下さい。落ち葉。」

「俺に集めさせる等、後でどうなるか、分かっているのだろうな。ハーキム。」

「こう言った事態の時は、主従関係など通用しません。協力し合わないと、生き抜けませんよ。ジャラール様。」

遠くからホーホーと、梟の鳴き声がする。

観念した俺は、近くにあった落ち葉を、両手で掬い上げ、そのままハーキムの元へ、持って行った。

「いいですね。この太い木の上に、置いて下さい。」

ハーキムに言われるがまま、俺は落ち葉を置いた。

「火を着けるには、まずは太い木を二本交差させて、落ち葉を側に置きます。空気を通り易くし、火も付き易い物を置けば、おのずと燃えていきます。」

ハーキムの言う通り、落ち葉に燃え広がった火は、勢いよく燃えて、太い木に火を回した。

しばらくすると、火は大きくなる。

「この火は、一晩中絶やしてはいけません。絶やせば、野犬が襲ってきます。」
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