月夜の砂漠に一つ星煌めく
また“ふーん”と言ったら、ハーキムに怒られるから、別な答え方を考えた。

「分かった。」

うん、これでいい。

「さて、ジャラール様。そろそろ、休憩を私と代わっていただけますか?」

「えっ?」

驚き過ぎて、体を起こしてしまった。

「お話をしている間に、夜明けまであと数時間。よろしいかな。」

「あ、ああ……」

結局一睡もできなかったけれど、まさか寝るなとは、言えないし。


俺は火の側に座り、ハーキムに寝るように言った。

「では、失礼します。」

ハーキムの寝方は、独特だった。

剣を抱き、後ろの大木に寄りかかり、目を瞑るだけ。

そんな事で、本当に眠れるのか。

火を見ながら、そんな事ばかりを、思っていた。


しばらくして、手足が急に寒くなるのを、感じた。

ハッとすると、火が消えている。

ぼーっと火を見ているうちに、俺はウトウト眠ってしまっていたんだ。

まずい、火を着けなければ。

落ち葉がないか、辺りを見回した。
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