月夜の砂漠に一つ星煌めく
「おにい?」

「うん。」

「遊ぼうよ、おにい。」

俺はネシャートを、自分の方に振り向かせた。

「ネシャ。おにいと一緒に遊ぶのは、楽しい?」

「うん!」

「これからもずっと、おにいと一緒にいたい?」

「うん!」


自分と一緒にいたいと思ってくれる人が、側にいる。

それがとても、嬉しかったんだね。


「おにい、泣いてるの?」

「……泣いてないよ。」

「でも、目から涙が出てるよ。」

そう言ってネシャートは、両手で俺の目を押さえてくれた。

「ネシャ、これは何?」

「泣いてないのに、涙が出るのは、痛いモノが入っているからだって、母上が言っていた。」

ネシャートは、真剣な顔で俺の涙が止まるように、手を押さえてくれた。

それが小さいくせに温かくて、また涙が出てきた。

「おにい、痛いの?」

「ううん。」

「じゃあ、何で泣いてるの?」

「ネシャが、優しいからだよ。」
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