オレ様御曹司 と 極上KISS
「わたしは一条なおと申します。KN商事入社5年目の27歳で決して若くはありません。
専務の秘書になって半年が経ちました。」

一息つく・・・。

「単刀直入に言います。」

「なんじゃ。言うてみよ。」

「はい。専務の久遠翔の婚約を解消してください。専務とわたしはお付き合いしています。わたしたちの交際を認めてください。」

「断る・・・と言ったら?」

「認めてもらえるまで動きません。」

何と言われようと動じるものか。

「おまえをつまみ出すことなどわけないぞ。」

「ええ。もしつまみだされたとしたらまた来ます。わたしは翔と正々堂々と付き合いたいです。鬼のような百合園瑠璃子には奪われたくありません。」

「はっはっは。なかなかおもしろい娘じゃのう。百合園瑠璃子さんはきちんとした娘さんじゃ。そんな言い方は慎め。」

「百合園瑠璃子は鬼です。証拠はここにあります。」

わたしはi-phoneを会長の前にかざした。

「どういうことじゃ?」

そして、先日専務室にて暴言をはいた瑠璃子の録音ボイスを大音量で流した。
わたしを下民と罵った鬼と言っても過言ではない瑠璃子の恐ろしい声が部屋中に響いた。

「先日、業務中に会社にいらっしゃって、受付で翔の婚約者だから専務室へ案内するようおっしゃり、専務室へ勝手にのりこんでこられました。
その後、翔に会社には来ないようにと言われてもひるまず、そのまま翔が会議へ行ってしまうと、専務室にはわたしと二人きりになり・・・この暴言をはかれたわけです。」

会長の顔が顔面蒼白になる。

「この暴言を吐かれた時は、翔の椅子にどっかりと腰を下ろし、デスクの上に足をのせて組まれていました。
これが令嬢のされる態度なのでしょうか?まったくきちんとしたお嬢さんなどではありません。むしろ鬼です。」

「下民・・・。」

会長の顔はやはり蒼白になっている。
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