オレ様御曹司 と 極上KISS
マンションについてまず驚きで目を見張る。

そこは都心の中心部にある圧巻のタワーマンション。
これぞセレブの住処だ。

わたしとは住む世界が違う。

車から降りた翔はふらつく足元だったので、わたしがとなりで支えながらエレベーターにのったら、最上階までノンストップで、エレベーターを降りると少し歩いたらドアがあった。

あまりの豪華さにしどろもどろにしながらもなんとか玄関ドアまでたどり着き、翔がポケットから出したカードキーをかざしてドアロックを解除した。

かなりおぼつかない足取りなので、仕方なく、部屋まで支えていき、ベッドに座らせる。

はぁ〜。

「大丈夫ですか?専務。」

「うん。ちょっと水。
冷蔵庫にペットボトルあるからとってきて。」

大きなキッチンで冷蔵庫を見つけて中を開けて見る。

ペットボトルしかない・・・。
しかも殆どが水だし・・・。
お酒がないとこを見るとやっぱり・・・。

ペットボトルを取り出して持ってくると、翔はすでにタキシードをぬぎすててベッドにもぐりこんでいた。

翔にペットボトルを渡すと、2口ほど飲みベッドに横になった。

ベッド下に脱ぎ捨てられていたタキシードとワイシャツををちょうどクローゼットの手前にかけられていたハンガーにきれいにかけ、翔を見るとすでにスースーと寝息をたてている。

大丈夫かなぁ???
どう考えてもお酒弱いんだよね・・・。

そういえば、いままで会食のときもあんまりたくさん飲んでるイメージはないかも?

今日もわたしが見ている限り、カクテルを2杯ほど一気飲みしていたのを見かけただけだ。

「あの、わたし帰りますね。」

とりあえず、挨拶だけしとこうと、翔が寝入ってしまう前にと声をかけてみると・・・


「ダメ・・・朝までいろ・・・」


え?
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