【完】さつきあめ〜2nd〜

「無断欠勤??」

あれから3日後、美月は双葉に出勤してこなかった。
担当の黒服も連絡が取れなくなって、困り果てていた。
連絡なく欠勤しても、指名のお客さんは何も聞いていないらしく、お店にやってきた。

「はい、さくらさんは…勿論美月さんと連絡なんて取ってないですよね?」

沢村も困ってるようで、わたしに美月の事を尋ねてきた。

「あたしは美月ちゃんの連絡先も知らないですし…」

「ですよね…。僕の連絡ももちろん、由真ママの連絡も出ないみたいですし
仲の良かった愛さんやるなさんの連絡も出ないみたいで…」

あの子は自滅するタイプだと思うけど。奇しくも、ゆりの言うとおりになっていた。
無断欠勤。良くないけれど、わたしに美月を咎める資格もないんだ。
ヘアセットを終えて更衣室に着替えに行くと、そこにはレイと、るなと愛がいた。

「あーー!!さくらちゃんおはよぉ!!」

「レイさん、おはようございます。
愛ちゃんとるなちゃんもおはよう」

「おはようございます」

2人は声を合わせて挨拶をしてきた。けれどその表情は心なしか元気がなく見えた。

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