壊れそうなほど。

今は佑介との間になにもないのは、おとといの佑介の口ぶりからも本当っぽいし。

そもそも、今カレを許してるのに元カレ許さないとか、意味わかんないし。相手が佑介なのがしんどいけど。

「……でもわたし、ユキに嫌な思いさせた」

沙奈が泣きそうな顔で言う。俺、別に怒ってないのに。

「もういーよ。それより沙奈、一緒にシャワー浴びる?」

「え?」

「外で待ってて体冷えたでしょ」

そう言うと、沙奈はやっと小さく笑った。二人で浴室に向かう。

「沙奈、合鍵いる?」

沙奈の体にシャワーのお湯をかけてやりながら、俺はふと思いついて訊いた。

「合鍵! うん、欲しい!」

沙奈の声が弾む。ようやくいつもの笑顔を見せてくれて、安心した。

「じゃ、作っとく」

「ありがとう! ユキ、大好き」

沙奈が俺に抱きついて、キスをしてくる。可愛い。あと、いろいろ柔らかい。

あ、ヤリたくなった。でも今時間ない。なにこれ拷問。
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