私たちの六年目
「秀哉、一つだけお願いがある」
私にそう言われて、コテンと首を傾げる秀哉。
「私を、二人の結婚式には呼ばないで」
「え……?」
秀哉と梨華は美男美女でお似合いで、素敵な新郎新婦に違いないけど。
そんな二人の幸せそうな姿を、まともに見ていられるはずがない。
「それから、新居にも絶対に呼ばないで」
梨華の名字が吉見から日生になって。
二人が暮らす部屋なんかに入ったら、私は気が狂ってしまうかもしれないから。
「ま、待って、菜穂……。
もしかして菜穂は……。
もう俺とは会わないつもり……?」
なぜか悲しそうな秀哉。
でもね。
もうその顔には騙されない。
私がどんなに期待したって。
秀哉が一番大切なのは、梨華なんだから。
「そうだね。
もう、会うことはないかな……」
いつか、秀哉を忘れられる日が来るかもしれない。
でも、5年以上も私の心は秀哉でいっぱいだったから。
それを塗り替えるには、同じだけの年月が必要だと思う。
秀哉に会えば、その時間はもっとかかってしまうから。
ここで終わりにする。
もう同じ過ちは、二度と犯さないように……。
私にそう言われて、コテンと首を傾げる秀哉。
「私を、二人の結婚式には呼ばないで」
「え……?」
秀哉と梨華は美男美女でお似合いで、素敵な新郎新婦に違いないけど。
そんな二人の幸せそうな姿を、まともに見ていられるはずがない。
「それから、新居にも絶対に呼ばないで」
梨華の名字が吉見から日生になって。
二人が暮らす部屋なんかに入ったら、私は気が狂ってしまうかもしれないから。
「ま、待って、菜穂……。
もしかして菜穂は……。
もう俺とは会わないつもり……?」
なぜか悲しそうな秀哉。
でもね。
もうその顔には騙されない。
私がどんなに期待したって。
秀哉が一番大切なのは、梨華なんだから。
「そうだね。
もう、会うことはないかな……」
いつか、秀哉を忘れられる日が来るかもしれない。
でも、5年以上も私の心は秀哉でいっぱいだったから。
それを塗り替えるには、同じだけの年月が必要だと思う。
秀哉に会えば、その時間はもっとかかってしまうから。
ここで終わりにする。
もう同じ過ちは、二度と犯さないように……。