私たちの六年目
「もっと早く、自分の気持ちに気づきたかった。
もっと早く、菜穂の気持ちを知りたかった。
そうしたら俺達……。
今頃、恋人同士になってて。
すごく幸せだったはずなのに……」
秀哉と私が恋人同士、か……。
そうなれる可能性があったのは、多分大学二年の夏。
海で初めてキスをしたあの日だ。
あの時私が好きだと伝えていたら、今の私達はきっと違っていた。
あの日もっと触れ合えていたら、きっと……。
「だけど、もうそれも叶わないんだな……。
俺が、気づくのが遅かったから。
菜穂の気持ちを、踏みにじったから。
だから、好きな人の心を、手に入れられなかった……」
好きな人の心って……。
私の心?
「菜穂の気持ちを、取り戻せたらいいのに……」
私がそう言うと、秀哉はゆっくり顔を起こした。
その頬は涙に濡れていて、目が真っ赤になっていた。
「もう一度、菜穂が……。
俺のことを好きになってくれたらいいのに……」
もっと早く、菜穂の気持ちを知りたかった。
そうしたら俺達……。
今頃、恋人同士になってて。
すごく幸せだったはずなのに……」
秀哉と私が恋人同士、か……。
そうなれる可能性があったのは、多分大学二年の夏。
海で初めてキスをしたあの日だ。
あの時私が好きだと伝えていたら、今の私達はきっと違っていた。
あの日もっと触れ合えていたら、きっと……。
「だけど、もうそれも叶わないんだな……。
俺が、気づくのが遅かったから。
菜穂の気持ちを、踏みにじったから。
だから、好きな人の心を、手に入れられなかった……」
好きな人の心って……。
私の心?
「菜穂の気持ちを、取り戻せたらいいのに……」
私がそう言うと、秀哉はゆっくり顔を起こした。
その頬は涙に濡れていて、目が真っ赤になっていた。
「もう一度、菜穂が……。
俺のことを好きになってくれたらいいのに……」