恋かもしれない
思いあたるものがないまま電話に出ると、美也子さんが焦ったような声で『もしもし美也子です。奈っちゃん、大変よ!』と言った。
「何がですか? お店に何かあったんですか?」
『ゴメン、違うの。松崎さんのことなの。たった今主人から電話があって、彼、出発を早めて、今日の夜〇時三十分の飛行機に乗るって言うの!』
「え、ええ!? や、ど、どうすれば」
『とにかく、空港に急いで!』
「は、はい!」
通話を切って、ガタガタと震える手脚をなんとか動かして、鞄をひっつかんでプレゼント他必要な物を詰め込んで、外に出る。
今は夜の十時。あと二時間と少ししかない。
最寄駅から空港までは電車で一時間半くらいかかるけれど、順調にいけば間に合う筈。
バス通りでタクシーを拾って駅まで来ると、電車案内の電光掲示板が特急電車は次発だと表示していた。
それもあと一分くらいしかない。これを逃したら、もうきっと間に合わない。
「い、急がなくちゃ!」
わたわたと財布から小銭を出して切符を買うのももどかしくして、イライラしながら改札を抜けていると電車がホームに滑り込んでくるのが見えた。
ホームまでこれ以上ないってほどに全力で走って、車掌が鳴らす出発の笛が鳴り響く中、「待って! 待って!」と叫びながら最後尾の車両に飛び乗った。
「何がですか? お店に何かあったんですか?」
『ゴメン、違うの。松崎さんのことなの。たった今主人から電話があって、彼、出発を早めて、今日の夜〇時三十分の飛行機に乗るって言うの!』
「え、ええ!? や、ど、どうすれば」
『とにかく、空港に急いで!』
「は、はい!」
通話を切って、ガタガタと震える手脚をなんとか動かして、鞄をひっつかんでプレゼント他必要な物を詰め込んで、外に出る。
今は夜の十時。あと二時間と少ししかない。
最寄駅から空港までは電車で一時間半くらいかかるけれど、順調にいけば間に合う筈。
バス通りでタクシーを拾って駅まで来ると、電車案内の電光掲示板が特急電車は次発だと表示していた。
それもあと一分くらいしかない。これを逃したら、もうきっと間に合わない。
「い、急がなくちゃ!」
わたわたと財布から小銭を出して切符を買うのももどかしくして、イライラしながら改札を抜けていると電車がホームに滑り込んでくるのが見えた。
ホームまでこれ以上ないってほどに全力で走って、車掌が鳴らす出発の笛が鳴り響く中、「待って! 待って!」と叫びながら最後尾の車両に飛び乗った。