学校一クールなキミのお世話係になりました
いけない、今日は彼の部活が休みの日だったっけ。そんな日は最近一緒に帰っていたんだ。


だけど約束していたわけじゃないし断ってもいいよね。


そう思ったその時、北原くんが無情な言葉を吐いた。


「ちょうどいい、送ってもらえば?じゃあな、アンコ」


北原君のそのそっけない言葉に、耳を疑った。


いや別におかしなことを言ってるわけじゃないのだけど、少しショックだった。


視線をそらして、背中を向けてスタスタと歩いていく北原君を、私はただぼんやり目で追うしかなかった。


私が他の男の子と、一緒に帰っても彼はなんとも思わない。


そんなこと、わかりきっていたことなのに。


少しも気にしていないような態度をとられて、胸が苦しくなった。


「大丈夫?月島さん、俺ちょっとタイミング悪かったかな」

< 148 / 303 >

この作品をシェア

pagetop