学校一クールなキミのお世話係になりました

申し訳無さそうに一ノ瀬君に言われて、恥ずかしくて困ってしまう。


彼は何も悪くないのに謝らせてしまっている。


彼はすごくいい人なのに。


「ううん、そんな、謝らないでよ、一ノ瀬君」


だけど、しょんぼりして目を伏せてしまった。


気持ちが沈んでどうしょうもなくて、自分でも戸惑っていた。


「彼って、北原君だっけ？女子に人気だし有名だよね。月島さんは彼と仲いいの？」


「あ、仲がいいっていうか」


いきなり核心を突くような質問になんて説明したらいいのかわからない。


北原君とは友達ですらないような気がする。


だけどただのクラスメイトっていうのともちょっと違うかもしれない。


それに、一ノ瀬君に北原君との関係を話すことが恥ずかしい。


だけど、事実だけをありのままにいうならば。


「北原君が私のせいで怪我をしちゃって。だから私が彼の右手の代わりになっていろいろと手伝ってるだけだよ」