学校一クールなキミのお世話係になりました

「え、一ノ瀬くんのこと？仲いいって、だって」


さっきの一ノ瀬くんとのやりとりを思い出して、急に恥ずかしくなる。


その私の様子を見た彼は、ふてくされたような顔をした。


「別に俺には関係ないけど。興味もないし」


いつも、彼は意地悪だけどこの時は様子が違っていた。


うつむいた彼はすごく寂しそうな顔をしている。


だから、腹がたつというより切なくなって何も言えなかった。


なんだろう、北原くんが妬いてるような気がしてならない。


私と一ノ瀬くんのことをどうして彼がこんなに気にしているんだろうか。


そう思ったら、全身の血液が沸騰するくらい熱くなったような気がした。恥ずかしくてどう返事をしていいのかわからなかった。


しばらくの沈黙の後に、彼が口を開いた。