学校一クールなキミのお世話係になりました
「・・・うんまあな」


あまり、浮かない顔で答える彼に、会話のチョイスが失敗だったかなと心配だったけど、続けてみる。


「危ないから、次からはやめておいたほうがいいよ。怪我が完治するまで我慢しないと」


「ああ、そうだな。もうやらないよ。結局ボールもあんまり取れなかったし、うまく動けなかったしな」


そっか。あの後京ちゃんから聞いたけど、今日の体育の時の彼はいつもほどは活躍していなかったみたい。

なんだか調子が悪そうだったらしい。

いつもなら、女子がキャーキャー騒ぐのも納得なくらいに彼のプレーは輝いているのに。


それもそうだ、利き手をかばいながらプレイするなんて大変だもん。


「ムキになってバカみたいだな、俺」


「なにが?」


「さあね、アンコにはわからないだろ」

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