俺の新妻~御曹司の煽られる独占欲~
真っ赤な顔でにらむと、和樹さんは機嫌よさそうに笑った。
「そうか。はじめてなのか」
再確認するようにしみじみとつぶやく和樹さんは意地悪だと思う。
「私が恋愛経験ゼロだって、知ってるくせに……」
頬をふくらませて黙り込むと、和樹さんは私の肩にあごをのせこちらをのぞきこむ。
「どうした。居心地が悪いか?」
耳元で問いかけられ、吐息がわずかに耳たぶにふれた。
私だけに向けられた低く艶のあるこえが鼓膜を揺らし、それだけで首筋のあたりがそわそわしてしびれてしまう気がする。
「い、居心地が悪い訳じゃなくて……」
そうつぶやくと「ん?」と首をかしげられた。
「ドキドキしすぎて心臓が壊れそうなんですけど、こういうときってどうすればいいんですか?」
真剣な表情でうったえると、和樹さんがぐっと言葉につまり黙り込む。