それでも君を
ピピピピッ



そんな私の思いとは裏腹に、あっという間に体温計が鳴ってしまった。



取り出して表示を確認する。



36.0℃…



こんな時にこそ、発熱していればなにか違う道が開けたかもしれないのに…



ガックリ肩を落としながら真ちゃんへと体温計を返す。



「うん、大丈夫だね。じゃあ…やりますか」



「嫌だぁー。やりたくない…」



うっかりと本音が口から溢れてしまう。



「あれ?やりたくないにまた戻っちゃったの?」



そうだよ、決心なんて一瞬で揺らぐんだよ。



「だって…」

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