それでも君を
「ちくっとするよー」



颯くんの落ち着いた声の直後、皮膚にチクッと鋭い痛みが走る。



思わず真ちゃんの手を握り締めると、包み込む手に優しく力がこもった。



「おっけー、終わり!」



固定テープが手際よく貼られ、チューブを通して透明な薬が静かに落ち始めていく。



私と病気との新しい戦いが、スタートした瞬間だった。

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