それでも君を
「だから、青城先生と相談して準備しといたよ」



カサカサと硬いシートが擦れ合う音。



そっと視線を向けると、真ちゃんの手に握られていたのは、ナウゼリンの坐薬だった。



「…坐薬…?」



「うん。消化管を通さずに直腸粘膜から直接吸収させれば、今の梨央でも確実に効くから。内服より初発の立ち上がりも早いしね」



真ちゃんの言葉に、頭ではそれが一番合理的で正しい選択だと100%理解する。



だけど心の中では、医師としての選択と、ひとりの患者としての気持ちが猛烈な引き合いを開始していた。



効くのはわかってる…



わかってるけど……っ
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