それでも君を
「……梨央っ!」



不意に上から降ってきた低い声に、肩がびくっと跳ねた。



恐る恐る顔を上げ振り返ると、そこには息を少し乱した真ちゃんと、その後ろに佇む颯くんの姿があった。



ふたりとも白衣をなびかせ、ここまで走ってきたことが一目で分かる。



「やっぱり、ここにいた」



もう…、見つかっちゃったか…



怒られるんだろうなと思い、ぎゅっと目を閉じ、首をすくめて体に力を込めた。



けれど、予想していた怒声は降りかかってこない。

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