クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)

信じていいの?

裏切ったりしない?

「…りこ?」

「私…やきもちやきだし『うん』、可愛げがないし『知ってる』、どこにでもいる普通の顔だし『俺のタイプ』、…素直じゃないし『甘え下手でかわいい』、……うっとしくて面倒くさいこと言うよ。『お前に惚れてるから、大歓迎』…もうなんでよ?呆れないの?」

「なんでって言われてもな…全部ひっくるめてお前だから…呆れるっていうより愛しいって感じるし、付き合ってもないのに他の男が近づくだけで嫉妬するわ、振り向かせたくて必死にあれこれ策巡らせて一喜一憂して、自分でも呆れる。でも、他の誰にもこんな気持ちになったことはない。お前が初めてなんだよ」

あー、もうダメだ。
嬉しくて仕方がない…

飛びつくように抱きついたら、驚き顔で私を抱き抱えた彼の唇目掛けて、キスをした。

目を見開いたまま、抱きしめる腕に力を入れられて少し苦しいけど、いつもこちらが振り回されている仕返しが成功して笑ってしまう。

未だ驚き顔が隠せない様子が可愛くて、チュッ、チュッと繰り返してたら、抱き上げ直されて視線が彼より高くなり、動き出した気配に彼の首にしがみついた。

「えっ…どこいくの?」

「俺の部屋」
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