クールな彼とちょっとドジな彼女の恋の攻防戦(後日談移動しました)

「言ってくれないとわからないけど」

「お前こそ…俺をどう思ってるかはっきり言ってない」

確かに…

彼は好きだって告白してくれたけど、私は、ちゃんと伝えたとは言えない。

この状況で言うのも恥ずかしいけど…

「…向井さんが好き」

「…俺もりこが好きだ」

「うん、彼女にしてください」

「あぁ、今から恋人同士だ…愛しあおう」

お互いに、唇を重ね、指を絡め、お互いの肌の熱に浮かされて、離れられなくて…恋人同士になる日が来るとは、あの日2人とも想像もしていなかったと笑い、遅い晩ご飯を一緒に作って、キスして、食後の後もベッドで愛し合った。

幸せ過ぎて怖い…

ふと、脳裏に浮かんだ彼のファン達だった。

「どうした?」

「…私達が付き合ってること会社の人達には内緒でいいよね!」

「隠すことじゃないだろ」

「そうだけど…向井さんのファンはショックを受けると思う」

まさか、話してるだけで、中傷されてるとは言えなくて、ジッと彼を見つめた。

「…わかったよ。内緒でいい。そのかわり、2人の時は朝陽って呼ぶこと…後は、ここに虫除けをつけること」

そう言って、首元ギリギリの見えそうで見えない場所に印をつけることを強要された。
< 98 / 111 >

この作品をシェア

pagetop