昨日、彼を振りました。
「は?」

「イタリアンがいいです」

「了解」

あたまをぽんぽんして、荒木さんはいつも通りの笑顔になった。
私も安心して笑顔で返す。

食事で簡単に誤魔化されるなんて、いいように弄ばれている気がしないでもないけど。


夜は荒木さんとイタリアン。

「もう悩むのはやめた。
泣かれてもこれからはがんがんおまえを攻め落とす」

「そーですか」

会社じゃないからノー眼鏡の荒木さんはぜんぜん怖くない。
なにされたって、平気だもん。

「ん?
なんかおまえ、昼間と反応、違うくない?」

「そーですかねー」

グラスに残ったワインをくいっと飲み干し、余裕の笑みで返す。
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