昨日、彼を振りました。
言ったとたんに涙がつーっと流れ落ちた。

なんで泣いているのかわからない。
嬉しいのか、悲しいのか、つらいのか。

「やっと聞けた」

後ろを向かされ、ぎゅっと抱きしめられると、涙が続いて出てくる。

ぽろぽろ、ぽろぽろ。

こぼれ落ちる涙とともに、ごちゃごちゃだった気持ちが整理できていく。

……ああそうか。
私はきっと、告白されるずっと前から荒木さんのこと、好きだったんだ。

「三峰」

両手で私の顔を挟んで、親指で涙を拭ってくれた。
そのままじーっと見つめられて、唇が重なる。

……一回。
二回、三回、四回……。

何度も何度も優しく唇を喰まれ、口からは甘い吐息が漏れる。
目を開けるとレンズの奥から艶を帯びた瞳がこっちを見ていた。
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