夢物語
 女子の寝室は二階で、二部屋に分かれて眠る。


 大部屋でよかった。


 他に大勢いなければ、あの様子だったら夜寝ている間に何らかのハプニング、あやまちに発展した恐れがある。


 この大人数だったら、一階から男子が上がってきたら誰かに気づかれ、騒ぎになるだろう。


 全員が死んだように眠っていない限りは、今回この空間であやまちなど起こるはずがない。


 にもかかわらず私の胸の高鳴りはなかなか収まらず、しばし寝付けなかった。


 かなり飲んでいるし、早く寝なければ明日の予定にも影響が出るのに。


 「少し時間がほしい」そう告げてその場を逃れた。


 それだけではただの時間稼ぎにすぎず、いずれ決断に迫られるであろうことは間違いないのに。


 先延ばしにしている間に、フェイドアウトしてしまえばいい。


 いや、このままじゃ終われない……。


 酔った頭の中、様々な未来予想図が駆け巡っていた。
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