【短】agreement
朝食をゆっくりめにとってから、二人の支度を待っていると、
「ごめんね、お待たせ、ののか」
「悪いっ!のの、待たせちった」
なーんて言いながら、二人がそれぞれの部屋から出てきた
。
グレーのスキニーに黒のVニックセーターをラフに合わせた将。
紺のダメージジーンズに赤のチェックシャツを羽織り込んだ凌。
はっきり言って、どちらも甲乙つけがたく格好良い。
でも、二人は私にどちらかを選べと視線を投げてくる。
「もーぅ!無理。どっちも格好良いから!選べるわけないでしょーが!」
「ののー」
「ののか…」
私はそれ以上二人に何も言わせないとばかりに、勢い良く外に出た。