【短】agreement
「本当はね、俺たちどっちかを選べなんて言いたくないんだよ。ただ愛されたいだけなんだ」
「そうそう、こいつは確かに嫌なヤツだけどな」
「それはこっちの話なんだけどね」
バチバチ
火花は散れど、何やら今までと違う雰囲気の二人。
愛されたいだけ、なんて…凄く凄く恥ずかしいけれど。
私に必要な彼らだから…この先も仲良くしていて欲しい。
だから、私は二人の肩をちょいちょいと叩いてみる。
「のの?」
「ののか?」
意を決して、私は少し間を置いてから、二人の頬にちゅっと小さくキスをした。
「将、凌…私はどっちも好きだよ?」