BLACK TRAP ~あの月に誓った日~
「どうして、二人は仲が悪かったの?」
素朴な疑問だった。
いつも私は、か弱くて繊細なセイちゃんをかばっていて。
ずっと彼の味方だった。
だから今は、私が藤川の側についていると知って、セイちゃんは怒っているかな。
昔のこととはいえ、軽い裏切り行為みたいなものだから。
「さあ……ね。気が合わなかっただけじゃない?」
私の髪を弄びながら、藤川はふと遠い目をする。
「で、結局、あいつと付き合うの? 断るの?」
私の質問をうまく避けた上に、また話が最初に戻ってしまった。
「別に、付き合ってとか、はっきり言われたわけじゃないから」
「じゃあ、俺と付き合えば?」
また、からかっているのかと思いきや。
意外と真剣な目で私のことを捉えていて。
胸がキュッと締めつけられ、思わず視線をそらしてしまう。
藤川が私の髪をそっと引き寄せるから、彼との距離が一気にゼロに近くなる。
唇が今にも触れ合いそうになったとき……
突然、生徒会室の扉が開いて、急いで藤川から体を離す。