どんなに遠く離れていても
身体を売り始めて１週間も経たないある日の事。
『お前も自分の携帯がないと不便だろう。
俺も使いたい時使えないしな。
俺が携帯を契約してやる。』
そう言われた。
その頃の私はもう既にかなり稼いでいた。
気に入ってくれた人は30分で3万円以上出してくれる人もいた。とても複雑な気持ちになった。
私はただの売り物なんだと。
改めて思い知らされていった。
年齢は本当に幅が広かった。
そして容姿も。
こんなにかっこいい人でも
お金で買っている人もいるんだと知った時、
人は見かけによらないなと思った。
既婚者、独身、学生、彼女がいる人など。
色んな人がいた。
もうその頃には感情すらなかった。
ひたすら演技。行為が終わると次の人を探す。
その、繰り返しだった。
そして、口を揃えるかのように皆言うのだった。
｢顔は童顔だけど身体は大人だね。｣
｢やっばっ！！スタイル良いね！｣
｢また会いたい。｣と。
何の為に生きているんだろう。
そう考える毎日が続いていった。
常に無表情な私を見て、、
私を買った人は言った。
｢せっかくだから楽しもうよ。なんか冷たい。｣
そう言われても、好きでこんな事してるんじゃない
でも思った事は言えないまま。。
ただがむしゃらに身体を売っていた。
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