どんなに遠く離れていても
1分も経たないうちに沢山のメッセージ。
とても恐ろしくなった
世の中こういう人ばかりなのかと思うと。
考えるだけで怖くなった。
その掲示板には欲に飢えた人ばかりだった。
『なるべく良い条件の奴にしろ。』
『これは営業なんだからな。割り切れ。』
『金にならない奴とは長い時間会うな。』
それが...。山崎の口癖だった。
山崎からはどうやって身体を売るのか、近くのホテルを教えられ、サイトで男の人とのやり取りも見られては、色々とダメ出しをされていた。
その時の私は山崎に言われた通り1人につき5000円を渡していた。残りのお金は自分で持っていた。
そのお金で服や下着、メイク道具を買った。
ただでさえ童顔でよく幼く見られるのにも
かかわらず、年齢を偽る事で
会う人に大体いつも疑われていた。
「本当に君18歳?」
そう聞かれるたびに、はいと言うしかなかった。
『良いか?誰にも自分の本当の事を言うな。』
山崎に何度も念を押されていたからだった。
それから真っ黒だった髪の毛を。。
茶色に染めた。
親に自分は大人になっても
髪を染めないと言っていたのに。
少しでも大人っぽく見られるように。
そして、捜索願いが出されていたとしても。。
私である事がバレないように。
とにかく必死だった...。
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