アブナイ王子様たち
若干『翔さんみたいな意地悪な人』を強調させたが、これはちゃんと翔さんの耳に届くようにするためだ。


私が『意地悪‼︎』と言っても、翔さんは余裕そうな顔で『なんとでも言え』と言っていたから。


自分が意地悪であることをちゃんと自覚させるのだ。


しかし、私の思惑とは違い、翔さんは口角をさらに上げてパシッと私の手首を掴んだ。


視界にまたしても妖艶な笑みが入ってきて、少しイラッとする。


でも、感情を表情に出すことはしない。


黙って見つめる私に、翔さんがコソッと耳もとでささやいた。


「さぁ、それはどうかな」


その声を聞いただけで、体が熱くなる。
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