アブナイ王子様たち
あぁ、なるほど。


今の翔さんの言葉で、悟さんの言いたいことがよくわかった。


悟さんたちのうちの誰かを、私の彼氏役にして、どこかで見ているストーカーに、イチャイチャしているところを見せるというわけか。


それで、ストーカーを撃退することができると、悟さんは思っているらしい。


「翔さんは、この作戦、どう思いますか?」


私に話を振られた翔さんは、少しびっくりしながらも冷静に答える。


「俺は正直、心配だよ。


気味の悪い手紙の内容からして、書いたやつは、あんたのことを相当狙ってるみたいだからな。


でも、他に思いつく方法はないから、文句は言えねぇけど」


「そうですか……」


翔さんは、ストーカーを撃退するための方法を思いついていなかったのか。


それは仕方ないか。
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