アブナイ王子様たち
「じゃあ、バスタブにお湯をためておくわね」


そう言って、叔母さんはお風呂場へと向かい、私の視界から姿を消した。


叔母さんがお湯をためている間、私はお父さんの手紙に書かれていた別荘について考えた。


お父さんが買った別荘って、どんな別荘だろう。


来栖川家として住んでいた家より大きいのかな。


叔母さんの家から、歩いてどれくらいかかるんだろう。


そこまで考えたところで、叔母さんがこちらに顔を覗かせた。


「愛海ちゃん。


今、お湯ためてるから、ちょうどいい量までたまったら蛇口を閉めて入ってね」
< 39 / 642 >

この作品をシェア

pagetop