アブナイ王子様たち
『ストーカーから守る』


さっき、匠くんにも言われたな。


ストーカーから守ってくれる人数が多いほうが、より安心する。


だけど、ひとつ気になる点がある。


「……悟さんは、出かけないんですか?」


「あぁ、悟兄は、親父の会社の手伝いをまかされてるから、一緒には行けないんだって」


会社のお手伝いか……。


それなら、仕方ないな。


出かけることを理由に、お父さんの会社のお手伝いを断ることなんて、できないだろう。


「そうですか……」


「……愛海ちゃん、どう?


俺たちと一緒に出かけない?」


ストーカーに見られるかもしれない。


でも、誠さんが『守る』と言ってくれたし、他の3人が迷惑だと思わなければ……。


「じゃあ、行きます……」


「OK!」


私がうなずくと、誠さんは嬉しそうに笑った。
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