ある幼なじみの恋 [完]
こんな話を2分もしないうちに世界史の先生が教室に入ってくる。
「せんせー範囲多過ぎー」
「河野、おまえどうせ勉強しないだろ」
「今回はマジでするつもりだったんっすよー」
「へー」
「先生!そんな目で僕をみないでくださーい」
そう言って涼くんは自分の体を抱きしめるように腕をクロスさせるのをみて
みんなが笑う。
世界史の授業はいつもこんな先生と涼くんとの話で始まる。
授業が始まってあたしは1分に一回ぐらいの割合で右京をチラ見する。
あたしの席の方が後ろだから、見放題っちゃ見放題なんだけど‥
じっくり見れないのは
あたしが恥ずかしくなるからっていう
なんとも乙女チックな理由。苦笑