輪舞曲-黒と白のcaprice-
『残念ながら俺にも解らない。それが解ったなら先にそちらに行っているよ。
というか、ユリアは俺の身体を見つけたら無抵抗なのに消してしまうつもりなの?』
「軽々しく名を呼ばないで!それと何当たり前な事を言ってるの。言ってんでしょうが、あたしの目的はただひとつ。どんな手段を使ってでも、依頼を遂行する。…けど、あんたの場合はとりあえず保留しといてあげる。」
『え…』
はぁ と今度は紫煙に紛れさす事なく少女は盛大なる溜め息をついて髪をかき揚げ、そのまま頭を抱える。
「あたしはそこまで豪語する、あんた…アサギの腕前をまだ知らないから。まずは見させて貰う、何れ程の手馴れなのかを。そこで、殺すかどうかを決める」
妥協したようにそれを言いきった少女。少女にとってこれが最大なる譲歩なのだろう。少女とて、無意味に命を奪い取る真似など意思に反する事なのか。
「だから、精々その生きてるか死んでるか解らない状況を未練が残らないよう謳歌でもしてなよ。あんたは2度死ぬ事になるんだから…」
銃をホルダーに仕舞おうとしたらしい、手を伸ばした矢先にまるで振り子のように身体を揺らし大きな音と共に硬い床に吸い込まれるように倒れこんだ。