桜の木の下で
「でも、菅田さんは、
佐藤先輩のこと、
ずっと好きだったじゃないですか?」
「……あぁ、好きだったよ」
「じゃぁ、さっき私を好きって言ったのは?」

急に不安になってきた。
本当に私のこと好きなのかな?

「なに不安がってんの?」
「……やっぱり冗談だって言うのかなって…」

ヤバい。泣きそう。

「バカ」

急に抱きしめられる。
菅田さんっ。
ドキドキしてしまう。


「本気で好きだから」
「本当に?」

菅田さんを見上げた。

「そんな可愛い顔して見んなっ。
理性、抑えきれなくなるから」

また、菅田さんはぎゅっと抱きしめた。
今度は、さっきよりも強く……
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