桜の木の下で
聞いていいのか迷っていた。
なんでそんな悲しそうな顔をしているのか?

菅田さんを見ていると、聞いてはいけない気がした。

俺のことに触れるなと……。

胸が苦しくなった。

それから、私の家に着くまで何も話さなかった。

ただ静かな街中を2人の足音だけが響いていた。
< 21 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop