双星の煌めきは月夜に魅せられて
さらに2週間は過ぎた。
もう1ヶ月も連絡していないことになっている。
「つっちゃん、レポート終わった?」
私は大学の友達に無言で課題を渡す。
今は会話をする気力がない。
「あはは……恋煩いですか?」
苦笑いする友人に私は頷く。
「綺麗だし、頭も良いし、非の打ち所がないのに、その人なんで月那のこと好きじゃないの?」
「さあ?こっちが聞きたい」
「……そういうところが清々しいよ、本当」
完璧な人間など必ずいない。
私だって欠点や短所はあるはずだ。
だけどそれも含めて、今の自分に満足してる。
優生はそんな私が嫌だったのかな。
私と連絡取れなくなって良かったって、ホッとしてるのかな。