双星の煌めきは月夜に魅せられて
やはりそこは幹部なのか、彼らはすぐに行動に移した。
赤髪くんと黒髪くんは鬼清の人達を次々に倒していく。
「妹の友達もいるって、まさか君だったなんてね〜。
朔夜に免じて今回だけは助けてあげる」
「あなたは……」
ベージュの小柄な男性──確か、藤原 光希。
朔夜曰く可愛らしい容姿だけど、本当はわがままで損得だけで動けるとんでもない奴だって。
「サクのお友達。妹さんを助けに来たんだ」
「ありがとうございます」
朔夜をサクと呼んだのなら、関係は少しは良好になった方なのだろうか。
情報を得るためには仲良くなるのは不可欠だものね。
コミュ力を使った反動で明日はお寝坊さんしちゃうんじゃないかしら。
「月那、遅くなって悪いな」
「ううん、ありがとう。それより今はあたしに構うよりもあっちに行った方がいいかもよ」
私はそう言って、赤髪くんと黒髪くんのいる方に顎で使って示した。
人数的な形勢を瞬時に判断した朔夜は「少しだけ待ってて」と藤原光希と共に応援に行った。