【短編】メロンソーダに溺れる
「別に菅原に可愛いと思われたくないし」
どんだけ強がれば気が済むんだろうか。
「ほんと、可愛くない」
言い返した分、傷つくのは自分なのに。
「知ってるから黙ってよ」
「可愛くない、けど、そこがいいとこじゃん……朱莉」
っ?!
「はっ、?」
今、菅原、なんて?
名前を呼ばれた気がした。
心臓がばくばくとして、余計、菅原の顔が見れない。
いや、聞き間違いだ。
だって、菅原が女子のこと下の名前で呼んでるのなんて聞いたことない。
でも、さっき、可愛くないところが、いいって……。
「朱莉」
頭がパニックになっている中、さらに、今度ははっきりとそんな声が聞こえた。