【短編】メロンソーダに溺れる
「……人としゃべってるんだからこっちみろよ」
「……っ」
無理だ。絶対無理。だって……。
「朱莉」
「うる……さいっ、」
あんまり菅原がうるさいもんだから、顔を正面に向けて、やっと言葉を発した。
「どんだけ照れんだよ」
「うっさい、照れてない」
「顔赤いけど」
「黙れ。馴れ馴れしい」
「馴れ馴れしいもなにもないだろ。別に同い年だし、関係なくない?」
「……うざい」
私がさっき言った言葉と全く同じセリフを吐いて。
ほんとムカつく。
ムカつくぐらい、
ドキドキしてる。
わかってる。言われなくても、私の顔は今、すごく真っ赤だ。こんな顔してちゃ、もう私の気持ちなんてとっくにバレてそうなのに。
核心をつかない菅原はずるい。