【短編】メロンソーダに溺れる


「……人としゃべってるんだからこっちみろよ」


「……っ」


無理だ。絶対無理。だって……。


「朱莉」


「うる……さいっ、」


あんまり菅原がうるさいもんだから、顔を正面に向けて、やっと言葉を発した。


「どんだけ照れんだよ」


「うっさい、照れてない」


「顔赤いけど」


「黙れ。馴れ馴れしい」


「馴れ馴れしいもなにもないだろ。別に同い年だし、関係なくない?」


「……うざい」


私がさっき言った言葉と全く同じセリフを吐いて。


ほんとムカつく。


ムカつくぐらい、


ドキドキしてる。


わかってる。言われなくても、私の顔は今、すごく真っ赤だ。こんな顔してちゃ、もう私の気持ちなんてとっくにバレてそうなのに。


核心をつかない菅原はずるい。


< 12 / 14 >

この作品をシェア

pagetop